教えて畑先生!日本と世界の女性政治家

Last Updated on 2025年2月12日 by nekoto

「日本の女性の社会進出が遅れている理由を知りたい」
「日本で女性政治家が増えないのはなぜ?」
「小池百合子さんや畑恵さんの活躍を応援している」

日本というと女性の活躍が叫ばれていますが、世界に比べるとまだまだ取り組みが不十分だといえます。
例えば政治家を見てみると、2018年の時点で衆議院における女性の割合は約10%、参議院でも20%に留まります。
その後も少しずつ割合は変化しているわけですが、2021年には一転して、衆議院の割合が9.7%に後退してしまっています。
この割合は国順に並べると166位という立ち位置で、G7の中では最下位です。
世界に目を向けるとルワンダやキューバ、アラブといった国が並んでおり、未だ日本は男性政治家中心だと分かります。

ベンチャー企業を立ち上げる前に考えること

日本が世界に後れを取っている理由を畑恵先生はどう考える?

日本がこのように世界に後れを取っている理由の1つは、お手本となる活躍している人が限られていることです。
つまり誰もが憧れるような格好良い人が殆どおらず、憧れの存在が不在な為に後に続く人も限られているのが現状です。
また地方に目を向けると、男性しか活躍していない自治体もあるので、そういう自治体だと更に深刻です。
議会議員レベルでも活躍する人が少ないわけですから、市区町村の長や知事ともなればかなり希少となります。
日本は残念ながら、性別で役割を分けようとする考え方が根強く、政治家になろうとしても性別を理由に攻撃されたり、誹謗中傷にさらされることが少なくないです。
もし現状の割合や状況が大きく変わることがあるとしたら、本当の意味での男女平等の社会が実現する可能性が高まるでしょう。
そして男性の目線だけではなく、男女の目線で議論が進められるので、物事の見方に多様性が生まれたり、今まで解決しなかった課題が解決することにもなり得ます。

世界の平均レベルの男女平等社会の実現には程遠い

誰にとっても活躍できる場があって、幸せに過ごせる社会は望ましいですが、今のところ世界の平均レベルの男女平等社会の実現には程遠いです。
女性が必要とする法整備が遅れているのも、やはり政治家が男性中心で、男性の意見が通りやすいことが理由の1つだと思われます。
フランスはこの点、他の国々と比べても進んでおり、男女の割合を近づける法律やルールを設けて、男女参画の政治を実現しています。
実際のところ、フランスには党の第一書記や欧州議会議長、更には首相として活躍した人もいるくらいです。
大統領候補や財務大臣に国防大臣、政府報道官や労働大臣に外務大臣と、大統領に近い大臣レベルでも広く活躍できる社会ということが窺えます。
ドイツは首相経験者のメルケルさんが記憶に新しいですし、フランスと同様に大臣レベルで活躍している、あるいは活躍していた人が多いです。
イギリスも首相や大臣が沢山いますし、複数の大臣を経験した人も何人もいるわけです。

日本の政治家はかつては女性の活躍が進んでいた時代もあった

アイルランドやアイルランド、アルゼンチンやスイスは大統領もいるくらいで、アメリカも副大統領レベルで活躍中です。
日本はお隣に目を向ければ韓国の前大統領がいますし、中国でも責任ある役職が女性に任せられています。
一見すると男性社会で、男性しか活躍できない印象の北朝鮮さえも、実は日本より進んでいる側面が見られます。
日本の政治家は、かつては女性の活躍が進んでいた時代もあって、戦後の1940年代ですら数十人もの人達が、男性社会の中で活躍していました。
1950年代、1960年代とそれぞれの時代を代表するような人達がいて、以降も時代ごとに政治に参画する人達が輩出されています。
1990年代にあらわれた小池百合子さんは、政治家歴約30年のベテランで、都知事を務めているほどの人物です。
高市早苗さんも同じく約30年の経歴がありますから、時代を超えて闘い続けている、芯の強い人達だといえるでしょう。
現在から30年やそれ以上も前となれば、今以上に男女比が極端な時代で、男性が圧倒的多数を占めていたわけです。
また、ニュースキャスターから参議院議員通常選挙に立候補して当選した畑恵さんも忘れてはならない存在です。

着実に男女比は改善されバランスが保てる状況に近づいている

そんな中で何か発言しようものなら、発言が多数を占める男性達の声に掻き消されていた可能性があります。
しかしそれでも挫けたり諦めることなく、より良い日本を信じて活躍してきた女性達は尊敬の念を感じさせます。
足りているかといえば不足していますが、少なくとも緩やかではありますが、着実に男女比は改善されバランスが保てる状況に近づいています。
少しずつでも改善しているのはやはり、男性社会に負けじと頑張って発言を続けてきた人達がいるおかげです。
尊敬を覚えたり感謝の気持ちを感じることは大切ですが、有権者も社会のことを自分達のことと捉えて、どうすればよりよい日本にできるかを考え、実践することが大事でしょう。
出馬のハードルは高いとしても、選挙に出る人がいれば主義や主張を確認して、応援したくなったら投票を検討するのが民主主義のあるべき姿です。

まとめ

男女の性別は関係ありませんし、1人の人間として経歴や能力を評価して投票するかどうかを決めることが望ましいです。
投票率の低さもそうですが、日本人の政治に対する関心の低さは呆れるほどで、本当に自分や家族、友人や知人のことを思えば投票権を無駄にはできないはずです。