ユニセフに聞いてみた。アフリカの子供たちが貧困に陥るわけとは

Last Updated on 2025年2月12日 by nekoto

日本ユニセフ協会が見たアフリカの実態について

アフリカというと日本に比べてまだまだ経済発展をしていない国だというイメージを持つ人が多いと思います。
しかし、はるか昔までさかのぼると人類が誕生した場所だと言われており、日本の人々の祖先として関係があると考えられます。

今の日本と比べると、なぜこのような違いが出てしまったかというと歴史の中で、たくさんの戦争を経験しており、植民地となったことが多かったことが大きな要因であると日本ユニセフ協会は強く言及しています。

戦争がなければ、豊かな自然に恵まれた土地が多く、人間にとって住みやすい環境であったはずですが、そこに戦争という要素が加わることで植民地化されることになり、今の姿が出来上がりました。


画像引用:http://tabitabi-podcast.com/tabiask/?p=1977

今では独立している国も多く、奴隷制が廃止されたために公には人身売買などは行われていませんが、過去にそういった歴史があるということで、今でも貧困に悩み人々が多いという問題が残っています。

それだけでなく、内戦が勃発したり、人口が増え過ぎている地域があったり、HIVなど病気にかかっている人が多かったりすることも関係しており、様々な要因がいくつも重なりあって貧困はかなり大きな問題になっているようです。

特に問題になっているのは子供の貧困でいまだに多くの小さな命が貧困が原因で失われています。

アフリカにはいくつもの国があり、同じ国の仮名でも裕福な地域と貧しい地域が存在していると言います。
そのため、全ての場所の人々が貧困で悩んでいるというわけではありませんが、裕福な人々はほんの僅かな人たちだけで多くの人が貧困に悩んでいると言えるでしょう。

なかなか根本的な解決ができていない貧困問題

貧困は最近になって始まったわけではなく、何年も前から問題視されており、他の国からの支援もありますが、なかなか根本的な解決ができていないというのが現状です。

他国からの支援が届かない原因のひとつが内戦で、支援物資などが届いても、それを国民の元に届けることが難しく、反対に支援物資が内戦のために使用されて、内戦がますます悪化してしまうという事態になることもあるようです。

こういったことの被害を大きく受ける子供たちは親をなくしたり、家をなくしたりして孤児になることも多く、そういった子たちが生活をするために内戦を行う戦士の一人となってしまうという悪循環も起きています。

内戦に限ったことではありませんが、戦争など武力で戦うことを目的にしている団体では、戦士として強力をすれば住む場所などが保証されることが多くあります。
孤児となっている場合には、援助をする大人がいなければ、すぐに命を失ってしまう可能性が高く、生きていくためには何でもしなくてはいけない立場になります。

そういった時に住む場所や食べ物が保証されてる場所があれば、孤児たちが戦士になってしまうことも理解できます。

孤児になっている場合には教育は受けられていないことが多いため、戦争をすることの影響の大きさまで考えられないことが多いようです。
これも仕方のないことで、まずは自分が生きていかなくてはいけないために、住む場所や食べるもののために入隊をして、言われるままに銃を使ったりしているのだから、その先まで考える機会がないのでしょう。

今後のことまで考えて援助をすることが大切であると日本ユニセフ協会は言う

こういった例は珍しくなく、アフリカのあちこちでこのようなことが繰り返されていると聞きます。
一度入隊をした後は、そこから出て生活をする技術を持つことが難しくなるために、そのまま銃をもつ生活を続けていき、そこで家族を作り、その次の世代も同じような生活を送ってしまいます。

こういった悪の連鎖を断ち切るためにも貧困の改善が必要であり、特に子供に対しては安全な生活ができるような援助と共に教育の機会を与えることが大切です。

どのような立場にあっても教育を受ける機会が得られれば、その後の人生を自分で切り開いていくことができます。
教育を受ける機会がなければ、一時的な援助をしても、その後援助がなくなった時に現地の人間だけで生活がしていけなくなります。

援助をする時には、その時だけのことでなく、今後のことまで考えて援助をすることが大切で、すぐに喜ばれることだけをするのではなく、長期的な視点で援助をしていかなくてはいけません。

そのためにも最も重要なことが教育であり、すぐには成果は出ないかもしれないけれど、長い目で見た時には貧困の根本的な解決になる可能性があります。

貧困は一時的に金銭の援助をすれば解決する問題ではなく、いずれは現地の人々が自分たちで解決をしていかないといけない問題となります。
そしてその未来の担い手になるのがいまの子供たちであることを考えると、子供に対する教育の重要性の高さがわかると思います。

もちろん今すぐにしなくてはいけない援助を知ることも必要ですが、同時に先のことまで見据えた援助方法を常に考えておくことが重要です。
常にアフリカの情勢は変化しており、今後もどのような変化が起こるのかは予測することができませんが、常に未来のことまで考えた対策を考えていくことが大切でしょう。