Last Updated on 2025年2月12日 by nekoto
児童発達支援について、どのくらいのことをご存知でしょうか。
これは障害をもつ子どもの通所支援の一つで、小学校就学前までの障害を持つ子どもが通い、支援を受けるための施設です。
日常生活の自立支援や機能訓練はもちろん、保育園や幼稚園のように遊んだり学んだりする場所を提供することで障害をもつ子どもの支援を行っています。
また、集団生活への適応訓練も行っています。
ここに通っている子こどもの多くは身体に障害がある児童、知的障害を持つ児童、発達障害を含む精神に障害を持つ児童です。
元々、障害を持つ子どもに対する通所施設は障害の種類別に分かれていましたが、平成24年度の児童福祉法法改正により一元化され、複数の障害を持つ子どもにも対応できるようになりました。
ただし、やはり障害の種類によってはそれぞれの特性がありますので、その特性に合わせたサービス提供をすることも認められています。
実はこの支援、障害者手帳を持っていなくても児童相談所や市町村保健センターや医師に療育の必要性があると認められた子供は住んでいる市区町村に申請すれば利用出来るのです。
もし、自分の子どもにそういった傾向があり悩んでいる方や医師からそういった内容を聞いたことがある方は一度検討してみても良いかもしれません。
就学前の時期は、身辺自立や社会性、コミュニケーションを学ぶ大切な時期と言われており、その時期に発達の遅れや偏りがあると感じた場合は、早期から個々の発達や特性に合わせた支援を行う必要性があると考えられています。
支援を早期に行うことで、適切や行動やスキルの取得を促すことが可能なのです。
よく乳幼児の経験は脳の発達に大きく影響していると言いますが、早期支援も年齢が低ければ低いほど効果的です。
もちろん、自分の子どもが障害を持っていると思いたくない、私の子どもは大丈夫と思っているご両親も多いでしょう。
必ずしこの支援は障害を持っている子どもだけが対象ではありません。
この部分については、特に誤解のないよう広く伝えていかないといけない部分でしょう。
実際に児童発達支援についてホームページなどで情報収集してみると色々なご両親の思いを知ることが出来ます。
例えば、言葉の遅れが少し気になり始めた頃、息子さんとどう関わったら良いか悩んでいるお母さんがいらっしゃいました。
泣き出すと手におえない、ママ友に悩みを打ち明けても親身に相談に乗ってくれないとかなり辛い思いをされたそうです。
ですが、このままでは息子のためにならない、と3歳児検診の際に病院で相談し、こういった支援をしてくれる施設を紹介してもらったと言います。
そこでは、専門員がしっかりと息子さんに対してどう接したらよいか親身になって支援してくれたおかげで、日々大きく成長されたそうです。
特に、積極的に話したり表現をしたり大きく成長する姿にとても幸せを感じ、家族の関係性もとても良くなったという話です。
このように小さなことではあるものの、少し気になっていることがある方は病院や保健センターに相談してみることをお勧めします。
大切なお子様だからこそ、出来ることをしてあげるのが一番ではないでしょうか。
一方でお子様のため、ということが取り上げられがちなこの児童発達支援ですが、ご両親のためになることもあるのです。
障害や発達の遅れがある、ない、に関わらず子育ては常に大変なものです。
親になってから初めて自分のありがたみが分かるという話も良く聞きます。
共働きが増えていく中、子育てだけでも大変な中、自分の子どもが発達障害かもしれない、何かほかの子どもと違う気がする、と感じ始めるとその大変さや不安は更に増してしまいます。
ほんのちょっとしたきっかけと勇気でこの支援を受け、自分の自由な時間を持ち、息抜きが出来る場所を作ることも大切なことではないでしょうか。
お子様を預けている間、ゆっくりすることに罪悪感を感じる必要はありません。
支援センターで出会ったママ友とおしゃべりしたり、買い物に行ったり、もちろん自宅でゆっくりしたりしてリフレッシュしてみて下さい。
きっともっとお子様との関係がうまくいくはずです。
そして、何より自分だけではなく専門員がしっかりとその子どもに合わせた支援をしてくれることによりお子様の成長を感じることが出来るでしょう。
それでもこういった支援に対してまだ引っ掛かりを覚える方は保育園や幼稚園の先生に相談してみることをお勧めします。
近年こういった支援が整備されたことに伴い、多くの先生がこういった発達支援を学んでから現場に来られています。
私の友人で保育士をしている女性は、現場ではたくさんの子どもを見ており、同じ年の子どもが集まっているため、この子はほかの子に比べてこういうところが違う、と気づくことが多いという話を聞きました。
特に今は一昔前と違い、自分の親が自分の子どもの面倒を見てくれるような家庭は少なくなっていますから、こういった支援を使っていくことは全く恥ずかしいことではありません。
ぜひお子様のためにも家族のためにもこういった支援を使ってみてはいかがでしょうか。